相互鈑金のよもやま話 ~修復がむずかしい?!~

皆さんこんにちは!

相互鈑金、更新担当の中西です。

 

イベント盛り沢山なこの季節、いかがお過ごしでしょうか?

さて今回は

修復がむずかしい?!

ということで、今回は、修理が難しい自動車鈑金の特徴や要因、技術的な課題、そしてプロがどのように対処しているのか を深掘りして解説します♪

 

自動車の鈑金(板金)修理は、へこみや傷を直すだけでなく、車の安全性や美観を維持するために重要な技術です。しかし、中には通常の修理方法では対応が難しいケース もあります。







1. なぜ修理が難しい鈑金が存在するのか?


鈑金修理の難易度は、損傷の深さ・素材・構造・修理方法の制限 など、さまざまな要因によって変わります。



(1) へこみや損傷の深さ・範囲が広い


✅ 小さなへこみは比較的簡単に修理可能だが、深いへこみや広範囲の損傷 になると難易度が上がる
金属の伸びが大きい場合、完全に元の形状に戻すのが困難



(2) 車の素材が特殊


高張力鋼(ハイテン鋼)やアルミボディ は一般的な鉄板とは異なり、特殊な技術が必要
✅ カーボンファイバー(CFRP)などの軽量素材 は一般的な鈑金技術では修理が難しい



(3) フレームや構造の歪みがある


✅ 事故などで車体フレームが歪んだ場合、専用の修正機が必要
✅ フレーム修正はミリ単位の調整が必要で、作業が複雑になる



(4) 再塗装や仕上げが難しい


特殊な塗装(パール・メタリック・マットカラー) は色合わせが難しく、修理後に違和感が出やすい
クリアコートの厚みや塗装の艶を揃える のが難しい







2. 修理が難しい自動車鈑金の代表的なケース


ここでは、修理が特に難しい鈑金のケースを詳しく見ていきます。



(1) フレーム損傷(骨格の歪み)


特徴




  • 事故などで車のフレーム(シャーシ)が歪んだ状態

  • 走行性能や安全性に直接関わるため、高精度の修理が求められる


修理の難しさ




  • ミリ単位での調整が必要

  • フレーム修正機(ジグフレーム)を使うため、高額な修理費用が発生

  • 修理後も完全に元の強度を取り戻すのが難しい


修理方法




  • フレーム修正機を使用し、元の形状に戻す

  • 修復不可能な場合は、フレーム交換(ただしコストが非常に高い)






(2) 高張力鋼(ハイテン鋼)・超高張力鋼のボディ


特徴




  • 軽量かつ高強度な鋼材で、近年の車に多く使用されている

  • 衝突安全性を高めるために採用されるが、加工が難しい


修理の難しさ




  • 通常の鈑金技術では変形しにくい(力を加えても元に戻らない)

  • 溶接が難しく、特定の修理設備が必要


修理方法




  • スポット溶接専用のヒートガン を使用して修正

  • 修理が難しい場合はパネル交換 になることが多い






(3) アルミボディの修理


特徴




  • 軽量で耐腐食性に優れているが、鉄よりも加工が難しい

  • 一部のスポーツカー(例:アウディ、ジャガー、フェラーリ)に採用


修理の難しさ




  • 通常の鈑金方法では修復できない

  • 専用のアルミ溶接機が必要

  • 修理後に強度が低下するリスクがある


修理方法




  • アルミ専用の溶接技術を用いる

  • 損傷が大きい場合は、パネル交換が基本 となる






(4) カーボンファイバー(CFRP)ボディの修理


特徴




  • 軽量かつ高強度で、レーシングカーやスーパーカーに多用される

  • 一般的な金属とは異なり、「割れる」「層が剥離する」ようなダメージを受ける


修理の難しさ




  • 鈑金作業ができず、特殊な技術が必要

  • 専用の樹脂やカーボンシートを使用した補修が必要

  • 損傷が大きい場合はパネル交換しか選択肢がない


修理方法




  • CFRP専用の樹脂や接着剤を用いて修復

  • 正確なレイヤー構造を再現するのが難しく、高額な修理になる






(5) 特殊塗装車の鈑金修理


特徴




  • メタリック、パール、マットカラーなど、通常の塗装よりも複雑な技術を使用

  • 一部の高級車やスポーツカーに採用される


修理の難しさ




  • 塗装の色合わせが非常に難しい

  • 塗装の層の厚みや光の反射具合を調整する必要がある


修理方法




  • メーカー純正の塗料と調色技術を駆使して再現

  • ブレンド塗装やクリアコートの調整が必要






3. 修理が難しい鈑金をどう対処するか?


(1) 修理が難しい車はプロショップに依頼


✅ アルミやカーボン素材、特殊塗装の修理には、専用設備と高度な技術が必要
通常の鈑金工場では対応できないケースも多い ため、専門の修理工場を探す



(2) 修理か交換かの判断


✅ へこみが大きい場合、修理よりもパネル交換の方がコストが安い ことがある
事故車の場合、フレーム修正では完全な強度を回復できない場合もある ため、交換を検討



(3) 長期的な視点で修理を考える


✅ 一時的に修理しても、将来的に問題が再発することがある
✅ 修理費用と車の価値を考慮し、買い替えも選択肢に入れる







4. まとめ:修理が難しい鈑金は技術と設備が鍵


フレーム損傷、特殊素材、特殊塗装は特に修理が難しい
通常の鈑金技術では対応できないケースも多い
プロの技術と専用設備が必要なため、信頼できる工場に依頼が重要


愛車を長く維持するために、適切な修理方法を選びましょう! 🚗


 

弊社、相互鈑金では鈑金・塗装の業務を行っております!

お問い合わせはこちら




一般のお客様専門の和歌山県橋本市の車屋さん

自動車 事故修理 各社保険修理対応 キズ ヘコミ 鈑金(板金)塗装

相互鈑金(福井自動車内) 代表 有本順一

〒648-0072 和歌山県橋本市東家5-1-3

鈑金塗装受付専用 ℡ 090-2381-7012 鈑金塗装担当 有本(アリモト)まで

ホームページ → https://www.sougo-b.com/ (スマートフォン向け)

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無断でお客様の車の画像を掲載する事は、当社は一切いたしません。

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相互鈑金のよもやま話 ~鈑金の種類~

皆さんこんにちは!

相互鈑金、更新担当の中西です。

 

イベント盛り沢山なこの季節、いかがお過ごしでしょうか?

さて今回は

鈑金の種類

ということで、今回は、鈑金の種類や特徴、それぞれのメリット・デメリット、どのようなケースでどの技術を選べばよいのか を詳しく解説します♪










自動車の鈑金(板金)は、事故や経年劣化によって損傷した車体を修復する技術です。小さなへこみから、大きく歪んだボディの修理まで、さまざまな方法が存在します。







1. 自動車鈑金とは?


鈑金(板金)とは、車の金属製ボディパネルの変形を修理し、元の形状に戻す作業 のことを指します。単にへこみを直すだけでなく、塗装や防錆処理などの仕上げ工程も含まれます。



鈑金修理の主な目的


✅ 事故や衝突によるへこみ・傷の修復
✅ 錆や腐食の補修
✅ 経年劣化によるボディの補強
✅ 美観の維持・向上







2. 自動車鈑金の種類と特徴


鈑金には、軽度なへこみの修復から、大規模な修理まで さまざまな方法があります。



(1) パテ鈑金小さなへこみや傷の修正


特徴




  • 小さなへこみや傷に適用される最も一般的な方法

  • パテ(補修材)を使用し、へこみを埋めて表面を滑らかにする

  • 磨き・塗装を施して仕上げる


メリット




  • 低コストで修理可能

  • 作業時間が短く、即日修理も可能


デメリット




  • パテが厚すぎると剥がれやすくなる

  • 仕上がりの精度は職人の技術に左右される


適用ケース
✔ 小さなドアのへこみや擦り傷
✔ ボディ表面の浅い凹凸







(2) 引き出し鈑金(プーリング)中程度のへこみ修復


特徴




  • 専用工具を使い、へこみを引き出して修復する技術

  • 金属部分を溶接せずに修理可能

  • 塗装の損傷を最小限に抑えられる


メリット




  • 大きなへこみでも元の形状に戻しやすい

  • 仕上がりがきれいで、再塗装の必要が少ない


デメリット




  • 深いへこみには不向き

  • 修理費用がやや高め


適用ケース
✔ バンパーやドアの大きめのへこみ
✔ 軽い事故でできたボディの歪み







(3) ハンダ鈑金(溶接鈑金)深いへこみやボディ補修


特徴




  • 溶接技術を使って、金属のへこみや歪みを修正

  • ハンダや金属パーツを追加して補強する方法

  • 旧車のレストアにも使用される


メリット




  • 金属の強度を維持したまま修理できる

  • 長期間の耐久性がある


デメリット




  • 作業が難しく、高度な技術が必要

  • 修理費用が高い


適用ケース
✔ 錆びたフレームやドアパネルの補修
✔ クラシックカーのレストア







(4) フレーム修正車体全体の歪みを直す


特徴




  • 事故で歪んだ車のフレームを元の形に戻す技術

  • 専用のフレーム修正機を使い、ミリ単位で調整

  • 安全性能を回復させる重要な作業


メリット




  • 事故車の走行性能を回復できる

  • 車両の構造をしっかりと補強できる


デメリット




  • 作業時間が長く、高額な修理になることが多い

  • 修理後の車両価値が下がる場合もある


適用ケース
✔ 事故で大破した車両の修理
✔ 車体が歪んでドアが閉まらなくなった場合







(5) デントリペア(PDR:ペイントレス・デント・リペア)塗装を傷つけずに修復


特徴




  • 専用の工具でへこみを裏側から押し出して修復

  • 塗装を傷つけることなく修理できる

  • 修理時間が短い


メリット




  • 低コストかつ短時間で修理可能

  • オリジナルの塗装を保持できる


デメリット




  • へこみの形状によっては修理が難しい

  • 深い傷やへこみには適用できない


適用ケース
✔ ドアパンチや小さなへこみの修復
✔ 新車や高級車の傷を最小限に抑えたい場合








3. まとめ:最適な鈑金方法で愛車を元通りに


小さなへこみはパテ鈑金やデントリペアで対応可能
中程度のへこみは引き出し鈑金が適している
大きな損傷はフレーム修正が必要
予算と修理期間を考慮して最適な方法を選ぶことが重要


愛車を長く大切に乗るために、適切な鈑金修理を選びましょう! 🚗





















 

弊社、相互鈑金では鈑金・塗装の業務を行っております!

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相互鈑金のよもやま話 ~自動車塗装の技術~

皆さんこんにちは!

相互鈑金、更新担当の中西です。

 

イベント盛り沢山なこの季節、いかがお過ごしでしょうか?

さて今回は

自動車塗装の技術

ということで、今回は、自動車塗装修理における最新技術と今後の展望 について詳しく掘り下げていきます♪

 

自動車の塗装は、単なる美観のためのものではなく、ボディを保護し、耐久性を向上させる役割 も担っています。事故や経年劣化による塗装の剥がれや傷を修復する「自動車塗装修理」は、技術革新とともに大きく進化してきました。


近年では、環境対応型塗料の開発、AIを活用した色合わせ技術、最新の自動化塗装システム などが登場し、より高品質で持続可能な塗装修理が可能になっています。







1. 自動車塗装の基本構造と修理の重要性


🔹 自動車塗装の基本構造


自動車の塗装は、単層ではなく複数の層 から成り立っており、それぞれが異なる役割を持っています。


🔹 自動車の塗装層の構造




  1. 素地(ボディ素材) – スチール、アルミ、カーボンファイバーなど

  2. 電着塗装(プライマー) – 防錆(ぼうせい)効果を持つ下地塗装

  3. 中塗り(サーフェイサー) – 色の定着を良くし、耐久性を向上

  4. 上塗り(ベースコート) – 車の色を決める層

  5. クリアコート – 耐久性やツヤを持たせる仕上げ


この多層構造のおかげで、自動車のボディは紫外線や雨風から守られ、美しい外観を長く保つことができる のです。







2. 自動車塗装修理の最新技術


① AIとデジタル技術を活用した色合わせ


🔹 色合わせの精度向上 – AIとカメラ技術の進化
自動車の塗装修理では、元の色と完全に一致する色を作り出す「色合わせ」 が非常に重要です。


従来は職人の経験と勘に頼る部分が大きかったのですが、現在はAIとデジタルカメラ技術を活用した色解析システム により、より正確な調色が可能になっています。


最新の色合わせ技術の特徴




  • 分光測色計(スペクトロメーター) を使用し、塗装の色データを解析

  • AIが数百万色のデータベースから最適な色を計算

  • 気温や湿度に応じた微調整を自動で実施


この技術により、「塗装後に若干色が違って見える」といった問題が大幅に減少 し、高品質な仕上がりが可能になっています。







② 環境対応型塗料の進化(ウォーターベース塗料の普及)


🔹 VOC(揮発性有機化合物)削減への取り組み
自動車の塗装には、有機溶剤が含まれた「溶剤系塗料」が一般的でした。しかし、これらの塗料はVOC(揮発性有機化合物) を多く含み、大気汚染や健康リスクを引き起こす問題がありました。


環境に優しい塗料の種類





  1. ウォーターベース塗料(水性塗料)




    • 有機溶剤の使用量を削減し、環境負荷を低減

    • 欧米ではすでに主流となっており、日本でも急速に普及




  2. 高固形分塗料(ハイソリッド塗料)




    • 塗膜の密度が高く、VOC排出を抑えられる

    • 従来の溶剤塗料よりも耐久性が向上




  3. 粉体塗料(パウダーコーティング)




    • 溶剤を使用せず、静電気で粉末を付着させる方式

    • 工場向けの大量生産に適しており、自動車メーカーが採用を進めている




これらの塗料の普及により、自動車塗装業界も環境負荷の低減に貢献しています。







③ 静電スプレー技術とロボット塗装の導入


🔹 最新の塗装技術 – 高精度なスプレー塗装
自動車の塗装には、静電スプレーガン が活用されるケースが増えています。これは、塗料に静電気を帯電させることで、金属表面に均一に付着させる技術です。


静電スプレー塗装のメリット




  • 塗料の無駄が少なくなり、コスト削減 につながる

  • 均一な塗膜を形成 でき、仕上がりが向上

  • VOCの排出を抑えられるため、環境負荷が低い


さらに、ロボット塗装システム も急速に進化しています。AIが塗装の厚みや動きを最適化し、人の手では難しい複雑な形状の塗装 も高精度で仕上げることが可能になっています。







3. 未来の自動車塗装修理 – これからの技術革新


🚗 今後の自動車塗装修理の進化ポイント


1️⃣ 自己修復塗装の開発
→ ナノテクノロジーを活用し、軽い傷なら自動で修復する塗装 が登場。


2️⃣ 塗装不要のボディ開発
→ 車体に「スクラッチフリーコーティング」を施し、塗装の劣化を防ぐ技術が研究中。


3️⃣ メタル3Dプリンターによる塗装再生
→ 塗装面の損傷部分を「3Dプリント」することで、従来よりも耐久性が向上。


4️⃣ バイオ塗料の開発
→ 自然由来の成分を使用した塗料で、さらに環境負荷を軽減。


5️⃣ 完全自動化修理工場の実現
→ AI、ロボット、3Dスキャナーを組み合わせた「全自動塗装システム」が主流に。







4. まとめ – 自動車塗装修理の未来は、環境と技術革新がカギ


自動車塗装修理は、AIによる色合わせ、環境対応型塗料、ロボット技術 などによって急速に進化しています。


今後はさらに、自己修復塗装や3Dプリント技術 などが加わり、より持続可能で高品質な塗装修理が可能になるでしょう。


自動車塗装修理は、単なる修復作業ではなく、次世代のモビリティ産業を支える重要な技術 へと進化し続けています。🚘✨


 

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